いよいよ3月・・暖かい季節がやってきます(まだ寒いケド)。まあ、わたしには花粉症の季節なので寒さと並んで春は大嫌いなのですが、そんな春の陽気と共に鼻を垂らしながら無駄にだらだら。ああ、どうせ無駄にだらだらと過ごすのなら、燦々と日差し降り注ぐマイアミ〜バハマの、カリブ海沿岸の浜辺で寝そべっていたいもの。ホント、南国に逃避したい・・。
さて、そんなマイアミからバハマ一帯のカリブ海沿岸って、あまりブラック・ミュージックの匂いのしないイメージが昔からありました。同じカリブ海一帯でもニューオーリンズからハイチとドミニカ、そしてジャマイカの方が音楽的に豊かなイメージが強く、う〜ん、マイアミ?そういえば一時、コンプレッサーでポップアップするアメ車に搭載したウーハーからブンブンとした超低音で踊らせる 'マイアミベース' なる頭の悪い音楽がありましたけど、他になんかあったかな?というくらいイメージがない。何となくですけど、特にコンピュータを中心とした制作環境を考える上で音楽をやるイメージって、暖かい日差し溢れる地域より、寒くて閉ざされた地域の方が活発なんじゃないか、という気がします。外に出て行く機会もなく、ひとり暗く自室に閉じこもってやっているイメージというか・・毎日が澄み渡る青空と日差しの連続なら外行きますもんね。
そんなマイアミ〜バハマ一帯、実は音楽的に '不毛地帯' ではなかったことを証明する怪しいシリーズ 'West Indies Funk' 1〜3と 'Disco 'o' lypso' のコンピレーション、そして 'TNT' ことThe Night Trainの 'Making Tracks' なるアルバムがTrans Airなるレーベルから2011年、怒涛の如く再発されました・・。う〜ん、レア・グルーヴもここまできたか!という感じなのですが、やはり近くにカリプソで有名なトリニダード・トバゴという国があるからなのか、いわゆるスティール・パンなどをフィーチュアしたトロピカルな作風が横溢しておりますね。実際、上記コンピレーションからはスティール・パンのバンドとして有名なThe Esso Trinidad Steel Bandも収録されているのですが、その他は見事に知らないバンドばかり。また、バハマとは国であると同時にバハマ諸島でもあり、その実たくさんの島々から多様なバンドが輩出されております。面白いのは、キューバと地理的に近いにもかかわらず、なぜかカリブ海からちょっと降った孤島、トリニダード・トバゴの文化と近い関係にあるんですよね。つまりラテン的要素が少ない。まあ、これはスペイン語圏のキューバと英語圏のバハマ&トリダードの違いとも言えるのだろうけど、ジェイムズ・ブラウンやザ・ミーターズといった '有名どころ' を、どこか南国の緩〜い '屋台風?' アレンジなファンクでリゾート気分を盛り上げます。ジャマイカの偉大なオルガン奏者、ジャッキー・ミットゥーとも少し似た雰囲気があります。しかし何と言っても、この一昔前のホテルや土産物屋で売られていた '在りし日の' 観光地風絵葉書なジャケットが素晴らし過ぎる!永遠に続くハッピーかつラウンジで 'ラスト・センチュリー・モダン' な雰囲気というか、この現実逃避したくなる感じがたまりません。
同じサムネ画ばかりで目がクラクラしているでしょうけど、まだまだ続きますヨ、この南国気分。ああ、寒いのは嫌だあああ・・。誰かすぐにホテルを手配して航空機チケットをわたしに送ってくれ〜。今夜一眠りして、翌朝目が覚めたら一面、突き抜ける青空と青い海、降り注ぐ日差しを浴びながらプールサイドで寝そべっていたらどれだけ気持ち良いだろうか。
さて、バハマといえば首都のナッソー(Nassou)、そしてナッソーといえば 'Funky Nassou' ということで、ここら辺で最も有名なのがバハマ出身のファンクバンド、The Bigining of The Endでしょうね。長いことその 'カリビアン・ファンク' を代表するバンドであり、1971年のヒット曲で聴こえる地元のカーニバル音楽、'ジャンカヌー' のリズムを取り入れたファンクは独特です。彼らのデビュー・アルバムは全編、優れたファンクを展開しながらこの後、ディスコ全盛期の1976年にバンド名そのままの2作目をリリースして消えてしまいました。ハッキリいってこの 'Funky Nassou' だけで 'カリビアン・ファンク' はすべて片付いてしまうくらい影響力大なのだけど、う〜ん、さすがにこれだけ有名な曲だとYoutube以外では視聴制限をかけちゃうんでしょうね、ったく。ああ、'Funky Nassou' 1曲がないだけでこうもテンションが落ちるとは・・。
これらTrans Airからの一連の '再発' の中で、唯一単独のアルバムとしてリリースされたのがこの 'TNT' ことThe Night Trainの 'Maiking Tracks'。ああ、プールサイドに寝そべって永遠の優雅な休日を過ごすべくウトウトと・・春なのに常夏の白日夢。
しかし、綺麗な桜と共に身に沁みる寒さから解放された春の陽気はやはり嬉しいもの。いつもこの春の訪れがやってくると頭の中で鳴ってくるのがプリンスの 'The Most Beautiful Girl in The World'。まあベタなんだけど、何でかこの季節、いつもこのイントロがやってきます。柔らかで暖かくもどこか少し寂しい心情のある感じ。皆さま、分かってもらえますかねえ。
他にはこの時期、スティーヴィ・ワンダーの 'My Cherie Amor' とジ・アイズレー・ブラザーズは 'Spring Theme' としてマストでしょう。正直、アイズレーは 'For The Love of You' と 'Footsteps In The Dark' の2大名曲こそ春の訪れに相応しいのだけど毎度の視聴制限・・(涙)。次点でこの 'Hello It's Me' をどーぞ。そして1970年代後半以降、UK産R&Bグループとして活動するリッキー・ベイリー率いるデレゲーション。そんな彼らの代表曲 'Oh Honey' ・・ああ、こういう時のフェンダーローズの響きって永遠の微睡みを提供してくれる存在としてたまりませんね。
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