いや、ここはもっと気軽に 'コンドーさん' と呼んでみましょうか。やっぱりこの人の存在というか、ここまでラッパを '感電' させることに拘った人がいたことでこういう 'やり方' の市民権を得たとも言えますね。まさにマイルス・デイビス、ランディ・ブレッカーと並ぶ '電気ラッパ' のレジェンドでございます。もう御年71歳ですか・・しかし、その過激な音は全く枯れていないというか、まだまだ世界にこの '唯一無二' な存在を放っているのは素晴らしい。
→Phoenix Audio DRS-Q4M Mk.2
→Custom Audio Japan (CAJ) Custom Mixer (discontinued) ①
→Custom Audio Japan (CAJ) Custom Mixer (discontinued) ②
→Boss Digital Delay DD-500
→Source Audio Ventris Dual Reverb
→Digitech Whammy (5th Gen)
→Boss Synthesizer SY-1
→Maxon AF9 Auto Filter (discontinued)
→Musician Sound Design (MSD) Silver Machine
→Spiri Da Carbo Vario B♭ Trumpet Review
やっぱりコンドーさんの音作りに欠かせないのが広大な空間生成をもたらすリヴァーブ、ディレイの世界観ですよね。その '拘り' はキャリアの出発点であるフリージャズ の '雑音探求' から一貫して金管と呼吸の領域を広げることであり、これまで探求してきたラッパの進化とエフェクターの関係性について2006年頃にRolandから受けたインタビューの中でもこう述べておりました。まだピックアップはBarcus-berry 6001とオールドBengeのラッパを吹いていた時期のものですが、以下一部抜粋。
- トランペット自体をエレクトリック化しようとは思わないんですか?
K - 実は以前に考えたことがあるんだ。京大の後輩が楽器メーカーに就職してたから相談してみたんだけど、僕の求める音の気持ちよさが彼にちっとも伝わらなくてね(笑)。マウスピースのところに付けているマイクはバーカスベリー っていうメーカーが作ったものを使っているんだけど、もう何年も前に製造中止になってね。あとは別の観点からなんだけど、流体力学。1m44cmの管をどういう形状にすれば、より空気の流れがスムーズになるか。パソコン上でできるはずなんだよね。楽器メーカーなどでは多少計算して考えてるのかもしれないけど、職人の勘で作ってた頃と大して形状は変わってないよね。それを流体力学を使って考えてみたら、かなり面白いところまで行くんじゃないかと思うんだよ。見た目も変わってファンキーになるだろうしね。電気トランペットとして、トランペットの再開発がされたら面白いんじゃないかと思う。実は僕自体、20年くらいトランペット買ってないんだけどさ(笑)。
- どういったところで楽器を探されるんですか?
K - 今、持っているのはニューヨーク時代にジャルディネリっていう店で買ったんだ。当時では世界最大の管楽器小売店でね、あらゆるメーカーが一番いい品質のものを送ってくるような店だった。今はもうなくなっちゃったけどね。この20年間、デジタル機材ばっかり買ってるよ。まぁ、三分の二は捨てちゃったけど、僕のラッパなんて10万もしないのに、機材は何百万もしてる(笑)。
- ご自身でエフェクターを作ってみようと思われたことはないんですか?
K - イメージはあるよ。例えばディレイなんかでも、ステレオ・ディレイまではできるんだけど、本当にいい空間性を出したいと考えると大変。自然の中ってのはもっと音が反響してるでしょう。だから、ディレイを5種類くらい組み合わせて、割り切れないもののほうが自然に近い。リバーブも悩んでるんだよね。なかなかトランペットに引っかかるものがない。リバーブってもの自体がもともと室内用だから、僕は自然の響きのリバーブが欲しいんだよ。ルーム・リバーブでもホール・リバーブでもなく、コンボリューション・リバーブ(実際の空間でサンプリングした残響音のデータ -インパルス・レスポンス-と、疑似的にシミュレートしたパラメータを組み合わせて演算を行うリバーブの一種)でそういう設定があったら面白いよね。あと、300種類くらい設定があっても実際に使うのは数種類だけなんだよね。たくさん女の子がいても可愛いのは5〜6人みたいな(笑)。だから、使い勝手のいい組み合わせのものがあったらいいなと思う。コンピュータを使えば設定できるんだろうけど、さすがに自然の中でコンピュータを持ち歩きたくないもんなぁ(笑)。
- 近藤さんから電気を取り上げたらどうなんるんでしょうね。
K - 僕はアコースティックはやり尽くしたからね。30歳の時に冗談で「雑音探求30年、ついに純音を超えた」ってキャッチコピーをつけたんだけどさ。地球上で鳴っている音のうち、音楽として使われているのはたった数%なんだよね。残りの90%以上はまだまだ開かれているってこと。だから、電気だろうがアコースティックだろうが、イマジネーションのない奴がやったらどちらでも一緒。面白くない。
→DPA SC4060、SC4061、SC4062、SC4063
→DPA SC4060、4061 Review
→Toshinori Kondo Equipments
現在でも珍しいくらいにマウスピース・ピックアップの信奉者のコンドーさん。1979年にニューヨークで必要に迫られて購入したBarcus-berryピックアップから25年ほど経ち、新たにDPAの無指向性ミニチュア・マイクロフォンを流用してオリジナルのピックアップを製作致します。スクリューネジによるピックアップ本体の着脱、ポリプロピレンによる水滴と息の風を防ぐ構造などはBarcus-berry 6001をほぼ踏襲しておりますが以下、2007年にその苦労の顛末をこう述べておりました。個人的に最後の 'ひと言' が実に心に沁み入りますヨ(涙)。人生、飽きることなく足掻いてるっていうのが面白いんだよなあ。
"今年を振り返ってみると、いくつかよかったことの一つが、トランペットのマウスピースの中に埋めるマイクをオリジナルに作ったんだ。それが良かったな。ずっとバーカスベリー ってメーカーのヤツを使ってたんだけど、それはもう何年も前から製造中止になってて、二つ持ってるからまだまだ大丈夫だと思ってたんだけど、今年の4月頃だったかな、ふと「ヤベえな」と、この二つとも壊れたらどうするんだ、と思って。なおかつ、バーカスベリー のをずっと使ってても、なんか気に入らないんだよ。自分で多少の改良は加えてたんだけど、それでも、これ以上いくらオレががんばっても電気トランペットの音質は変えられないな、と。ピックアップのマイクを変えるしかない、と。それで、まずエンジニアのエンドウ君に電話して、「エンちゃん、最近、コンデンサーマイクで、小さくて高性能なヤツ出てない?」って訊いたら、「コンドーさん、最近いいの出てますよ。デンマークのDPAってメーカーが、直径5.5ミリのコンデンサーマイクを作ってて、すごくいいですよ」って言うんで、すぐそれをゲットして。
それをマウスピースに埋めるにしても、水を防ぐことと、息の風を防ぐ仕掛けが要るわけだ。今度は、新大久保にあるグローバルって楽器屋の金管楽器の技術者のウエダ君に連絡して、「このソケットを旋盤で作ってくれないかな」ってお願いして、旋盤で何種類も削らして。4ヶ月ぐらいかけてね。で、ソケットができても、今言ったように防水と風防として、何か幕を張ってシールドしないといけないわけだ。それをプラスチックでやるのか、セロファンでやるのか、ポリプロピレンでやるのか。自分で接着剤と6ミリのポンチ買ってきて、ここ(スタジオ)で切って、接着剤で貼り付けて、プーッと吹いてみて、「ダメだ」また貼り付けて、また「良くねーなぁ」って延々やってね(笑)。で、ポリプロピレンのあるヤツが一番良かったんだ。そうすると今度は、ポリプロピレンを接着できる接着剤って少ないんだよ。だから東急ハンズに行って、2種類買ってきたら一つは役に立たなくて、もう一つの方がなんとかくっつきが良くてね。その新しいピックアップのチューニングが良くなってきたのは、ごく最近なんだけどね。音質もだいぶ変わってきた。音質が変わると、自分も吹きやすくなるからね。それが、今年はすごくよかったな。
電気機材も、1Uっていうフォーマットで、あれは第一次世界大戦の頃にできた工業規格のはずなんだよ。第二次世界大戦前の、そのままの規格なんだ。だから、大きいんだよな、重いし。これからやるためには、さらに軽量化・小型化したい。今は5Uで使ってたんだけど、3Uぐらいにはできそうなんだ。最近も、なんていうメーカーだったかな。小さくていいディレイが出てね。1U分のディレイ外して、それに換えてみたり。あがきはいつまでも続くね(笑)。
ちなみにこのDPAミニチュア・マイクロフォンを使用する以前、コンドーさんが長きに渡って愛用していたのがピックアップの老舗、Barcus-berryの 'マウスピース・ピックアップ' でした。金管楽器用1374はいくつかのモデルチェンジがあり、1979年にGiardinelliのお店に駆け込んで穴を開けてからIMAバンド始動の頃まで、中継コネクターを介した2.1mmのミニプラグを楽器のラウンドクルーク部とリードパイプ部にグルッとタイラップで固定する仕様でした。そこから1990年代半ばまでは、3.5mmのミニプラグに仕様変更されてクリップ式の中継コネクターでリードパイプに着脱出来るものに換装します。Barcus-berryはこの製品特許を1968年3月27日に出願、1970年12月1日に創業者Lester M. BarcusとJohn F. Berryの両名で 'Electrical Pickup Located in Mouthpiece of Musical Instrument Piezoelectric Transducer' として取得しております。特許の図面ではマウスピースのシャンク部ではなく、カップ内に穴を開けてピックアップを接合するという初期の発案が興味深いですね。そして1990年代後半から2007年頃まで、これまでのピエゾ式から9V電池で駆動するエレクトレット・コンデンサー式の6001が登場。当時、日本で代理店を務めたパール楽器1997年のカタログを確認すれば堂々の65,000円也!。結局、当時の潮流となったワイヤレスとグーズネック式マイクの流れに勝てず、少量の製作で同社の 'マウスピース・ピックアップ' における有終の美を飾りました。この6001の特徴的な仕様であるソケット部とピックアップ本体のスクリューネジの着脱、ソケット部上面に貼り付けた防水や '吹かれ' 防止の為のポリプロピレンによるスクリーンなど、そのままコンドーさんのDPAピックアップ製作に流用されておりまする。
コンドーさんといえば1979年からニューヨークに移住、同地や欧州のアンダーグラウンドな即興演奏家たちとセッションを繰り広げながらビル・ラズウェルとの交流を経てハービー・ハンコック1984年の作品 'Sound System' に参加します。しかしそこから一転、東京発世界に向けて自己のサウンドをぶちかまそうと1985年に結成したのがご存知IMA (International Music Activities)。プロトタイプ的作品 '空中浮遊' を経て 'Metal Position' はその一発目ということで、いかにも同時代的 'エレクトロ' な匂いが懐かしくも一周回って新鮮ですね。そしてIMA解散後の1994年にNHKの番組 '我が心の旅' でイスラエルに行った旅行記も面白かったな。その直後に 'イズラエル' と題したオーディオCD付きブックも購入してコンドーさんの開陳された世界観、ユダヤとイズラムの憎しみのど真ん中に大仏を置いてやれ、イエス・キリストの大ファンで彼こそ '処女懐胎' の元祖 'マザーXXXX' だ、っていう危ないジョークを連発するなど、そのシリアスな向こう側へいかにして突き抜けようかというスタンスこそコンドーさんらしかった。この頃の電気ラッパのセッティングとしては 'イズラエル' で以下のように記されており、どうやらCAA (Custom Audio Amplifiers)の3チャンネル真空管プリアンプ3+SE Tube Preampでの音作りが 'キモ' のようです(この後にAlembicの2チャンネル真空管プリアンプF-2Bを使用)。
"アコースティック・トランペットと電気トランペットの違いは、アコースティック・ギターと電気ギターの違いと同じと思ってもらえばいい。マウスピースの横に穴を開け、そこにバーカスベリー 社製のマイクを差し込み、これで音をピックアップする。現在はもう2つピックアップを差し込み、3つの音を混ぜて使っているが、イズラエルではマウスピース1つだった。そこから、ハーモナイザー・オクターヴグリッサンド機能などを持つワーミーとワウのペダルを通してプリアンプへ。カスタム・オーディオ社製のエレキギター用のヤツで、ノーマルとクランチとディストーションの三種類の音色のチャンネルを持っている。そこから2台のディレイでステレオ化し、パワー・アンプの後、2台のスピーカーで音を鳴らす。現在はマルチ・エフェクター、ハーモナイザーなども使い複雑化している。電気ラッパの特性は、生ラッパでは出せない音色を作れること。様々なエフェクターを、それもステレオで使うことによって(近い将来4チャンネル化したい)、トランペットの音のイメージのワクを飛躍・拡大させてくれること。生ラッパで出来ることは、100年のジャズの歴史の中でほとんどやってしまった。オレもフリーインプロヴィゼイションの世界で少しは広げたつもりだったけど、その先をやるには電気化するしかなかった。電気化をはじめてもう10年になるだろうか。"
ここで少し余談ですが、コンドーさんが京都大学在学中にジャズ研でフリージャズに触発されていた当時、まさに日野皓正さんと並んで日本の 'ニュージャズ' を牽引する存在として注目を集めていたのが沖至さんでした。残念ながらほんの少し前に亡くなられたとのことでご冥福をお祈り致します。自身のトリオによるデビュー盤 '殺人教室' の一曲目 '水との対話' を聴いた時にはビックリしました。当時、ジャズ/オーディオ評論家として有名な寺島靖国氏が店主を務める吉祥寺のジャズ喫茶 'MEG' は一時期ジャズバンドのステージをやっていたことがあり、そこに出演したのが寺島氏と真逆な志向の沖至トリオ。水の張ったバケツにベル突っ込んでいわゆる '水中ミュート' の即興演奏を展開したのがこの '水との対話' であり、ステージ上がビシャビシャになっていくのを横から雑巾持って拭いて回ったというエピソードが可笑しかった(笑)。また、1974年に渡仏するべく最後の日本ツアーを記録したのが 'しらさぎ' というライヴ盤なのですが、ここでは新映電気のワウペダルとAce Toneのテープエコー、大きなギターアンプを背にして日野さんに次ぐ '電気ラッパ' の可能性に賭しておりました。そんな沖さんのワウペダルへの関心は渡仏直後に参加したサックス奏者、ノエル・マギーの作品 'Noel McGhie & Space Spies' でもほぼ全編で展開、ここではいつものフリージャズから一転してクールなジャズ・ファンクで迫ります。ある意味、コンドーさんにとって '先輩' ともいうべき存在の方でしたけどどう感じているのかな?。
そういえば最近、コンドーさんがデザイナーの佐藤卓氏と対談した '空の気 - 自然と空とデザインと' を読んだのだけど、やはりこの(愛着を込めて)オッサンの話は面白い。まあ、以前から同じようなこと言っているだけなんだけど、しかし、それがちゃんとその時代その時代の '波' をキャッチして '変奏' し、時代のコトバとして見事にハマっているのだからコンドーさんのアンテナは錆び付いていない。理屈じゃなく動くこと、それによって生じる '波動' を大事にされているというか、日本の四季を(あえて) 'デザイン的' に捉えてはその移ろいやすい '色即是空' こそ日本なのだと 'ホラを吹ける' のはコンドーさんくらいでしょうね。決して、'和' や '禅' などという抹香臭い説話や教条的な '癒し' のスピリチュアリズムにならず、そういう日本が忘れていたものをサイバーパンクとして遊んでみろよ、と促されているようで・・コンドーさんの視点はいつもずっとどデカイのです。
そんなコンドーさんの代表作といえば何だろ?と問えば、これまたいろんな意見が出てくるでしょうね。1980年代の熱狂的なIMAバンドのファンもいればコンドーさんのルーツであるゴリゴリのフリージャズからハマった人は、ペーター・ブロッツマンらとの 'Die Like A Dog' クァルテットによる '60分即興一本勝負' に魅了されてしまう。また、フェスティバルを通じてビル・ラズウェル主宰の多国籍ユニット、'Method of Difiance' での活動から近年のコンドーさんを知った人も多いと思います。しかし、コンドーさんの追求する '個の革命' と世界的潮流として現れた 'ベッドルーム・テクノ' の手法がリアルタイムで見事にハマったのが1996年のDJクラッシュとの 'コラボ' による傑作 'Ki-Oku: 記憶'。まさにマイルス・デイビス亡き後の混迷の時代に、そのままヒップ・ホップと 'プレ・エレクトロニカ' の端緒としてトランペットの新たな可能性を提示しました。以下、その 'Ki-Oku: 記憶' のライナーノーツでコンドーさん自身による全13曲の 'ことば' を記します。この 'コンドー節' こそ次の時代へと飛び込んで行くヒントとなるでしょう。
1】透睡 - Toh-Sui
人間の本来の記憶を呼び戻すためには、まず爽やかな眠りに入るしかない。それでまず1曲目が、透き通った眠りという意味の「透睡」。例えば夏にビーチに行き、彼女と彼が砂浜に寝そべっているとこの曲が聞こえてくる。そして波やアンビエントな音とミックスされながら、透き通った眠りに入っていく。
2】扉1 - Tobira 1
そうすると2曲目 - 1番最初の扉が開く。
3】無月 - Mu-Getsu
そして3曲目の「無月」。これは暗くて月が見えないといった3次元的なイメージではない。音楽あるいは表現とは、人間が日常的に使っている五感を超えたある種の感覚器官が呼び出された時に気持ち良くなる。そういった、通常の次元を超えた中での俺たちの心の風景が「無月」。
4】破動 - Ha-Doh
4曲目は「破動」。強烈でハードなベースラインが出ることによって、動き - ムーヴメントが始まる。
5】Sun Is Shining
5曲目は俺が尊敬しているボブ・マーレィの曲をカバーした。クラッシュとやる時、1曲は自分たちの曲でないカバーをやってみたかった。そして彼が作業をしている姿を見たりいろいろ考えている内に "そうだ、バラード系の曲をやってみよう" と思った。それで俺の好きな 'Sun Is Shining' をクラッシュに聞いてもらい、ビートを作っていった。
6】夢宙 - Mu-Chu
本当の記憶を呼び覚ますためには日常的な意識の中では限界がある。俺たちは '宇宙' をある意味で3次元的な空間性として捉えているが、3次元を超えた宇宙は '夢宙' と呼ぶのではないか。
7】扉2 - Tobira 2
五感や3次元を超えた空間が3〜6曲目、ここであるスペーシーな感覚を取り戻し、その記憶を呼び戻したところで第2の扉が開く。
8】浮遊 - Fu-Yu
この曲はクラッシュと "ドライブしている時にラジオでかかっていると気持ち良いのを作ってみよう" と作り始めた。テーマを吹く時も、なるべく甘くしてみようかなと・・。第2の扉が開き、新たなアナザーワールドに浮遊しながら入っていく。
9】帰幻 - Ki-Gen
街を歩いている時ふと全く違う記憶が蘇ったりする。そんな幻に帰るデジャヴー感覚がこの「帰幻」。
10】孤空 - Ko-Ku
9曲目で幻に帰ったときの自分たちのメンタリティーはどうか・・それが孤独な空「孤空」。人間の生は、本当は表も裏も発展もなく、生きていること自体が一休み。その前後は全部真っ暗な空間 - そんな日本人の考えも含めて作った。
11】昇花 - Shoh-Ka
「孤空」で表した虚無で生も死もない世界は、余りにも寂しい。そこで11曲目「昇花」で色を添えた。日本人は花を一種、異次元との交流のシンボルとして捉えている。そんな花が天に昇ることで1つの救いが現れる。
12】舞石 - Bu-Seki
11曲目で成就した記憶。ただ俺たちには日常生活に戻っていかなければならないという非常に苦しい現実がある。そこでもう一度アクションを起こし、ポジティヴに前進しようという意味を込めて作ったのが「舞石」。日本人には、石というのも次元の違ったものとして捉える感覚があるし・・。
13】扉3 - Tobira 3
こうしたアクションを起こしたとき、どういう扉が開くのだろうか?。この曲以降は、聴いている人たちのイマジネーションや生き方にまかせたい。
●2020年10月18日追記。
つい数日前まで嬉々として動画を上げていたのに・・信じられません。
R.I.P. 近藤等則さん、あなたがいなければここまでのめり込めませんでした。合掌。
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